1-72ea27bd94大手投資銀行ゴールドマンサックスがビットコイン(Bitcoin)に関するレポートを発行した。各方面の専門家のインタビューを掲載している。これまでのところゴールドマンサックスはビットコインに対して中立だ。顧客に対してビットコインへの投資を積極的に推奨しているわけではない。

ビットコインとは何か
簡単にいえば、信頼できる第三者機関なしに所有権を移転しそれを証明するP2Pネットワークだ。

ビットコイン信者と懐疑論者の間には大きな隔たりがある
ビットコイン信者の中には、政府や中央銀行の支配からの自由を提供する手段としてイデオロギー的にとらえている者もいる。一方で懐疑論者は通貨としてのビットコインの生存能力に目を向けている。

各専門家に対するインタビュー
シカゴ大学教授のEric Posner(法律専門)
一般人にある不信感や政府の反対を克服するのは難しく、それがなくとも従来通貨の代替としては貧弱だという。

ゴールドマンサックスの市場調査チーム(Dominic WilsonとJose Ursua)
ビットコインにとって価値の貯蔵手段と交換媒体というのは2つの重要な性質であるが、価値の貯蔵手段としてビットコインが直面している困難が交換媒体としての普及を阻んでいると結論付けた。

同社コモディティ調査チームのヘッド(Jeff Currie)
通貨というよりもむしろコモディティに属するとみる一方で、価値の貯蔵手段として金にとってかわることはないだろうという。

ゴールドマンサックスのITサービスアナリスト(Roman Leal)
現在のコストと取引量に基づく試算では、伝統的な決済機関に代わりビットコインを使用することで年間1000億ドルの節約になる。しかし、ビットコインの規制や運用コストの上昇、従来の決済機関の値下げによって今後ビットコインの優位性が続くかどうか、また銀行口座を持たない層のための現実的な解決策になるかどうかについては疑問を呈した。

コモディティをメインに扱うヘッジファンドGlobal Advisors
(共同プリンシパルDaniel Masters)
ビットコインをコモディティのフレームワークで捉え、新規投資家とユーザーの流入で価格が跳ね上がったビットコインを銀と同等に考えているという。しかし多くの新規参入者によってビットコインはこれまでのところ崩壊の真っ只中にある投機的なバブルに過ぎないという印象をいくらかの人々が抱いたのも事実とした。


ビットコイン投資に対する銀行の公式なポジションは当時も明らかにしていないものの、顧客の求めに応じて2週間程前ゴールドマンサックスは早期調査を実施していた。

以下は早期調査におけるコメント

2013年は、過剰な宣伝の影響と通貨そのもののファンダメンタルズを区別するのが難しくなるほどに、ビットコインがマスメディアにもてはやされた年だった。

流動性のあるデリバティブ市場が存在せず、また企業がビットコインを使用できる企業間取引の一定規模マーケットも存在しない。アマゾンはビットコインを受け入れる計画がないことを繰り返し表明している。これらの事実はビットコインのマーケットが大手銀行をひきつけるほどではない。

ビットコインに関わりたい投資家への提言
(ビットコインエコシステムにおいてポジションを作るにはいくつもの方法がある)
投機:時間が経てば価値が上がると期待してビットコインをホールドする。
採掘:ビットコインを採掘できるコンピュータを購入し、新しく発行されるビットコインを稼ぐ。
起業:ビットコインエコシステムの参加者に付加価値のあるサービスを提供して手数料を得る。

ビットコインを取り巻く一連の金融サービスの構築にあたって、取引所、ウォレット、決済、融資、デリバティブ、そのほかサービスを含めた巨大な収益機会があると述べたものの、メディアの報道と現在の取引レベルにも関わらず、ビットコインは広く採用されるまでには程遠いことを指摘。

結論として、一流企業のビットコイン導入がない状況で、ビットコインを投資家にオファーすることはやや危険だとした。


GSによるリサーチAll About Bitcoin